フタバガキ科樹種における異なる遺伝的クラスターに属する両親間の交配による実生の高い生存力

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タイトル別名
  • High viability of seedling sired by parents belonging to different genetic clusters in dipterocarps

抄録

丘陵フタバガキ林の優占樹種セラヤ(Shorea curtisii)の実生の成長および生残を苗畑にて計測した。また、それらの実生の両親をマイクロサテライトマーカーにて決定した。種子を採取したマレーシア半島部セマンコック森林保護区において、成木集団は遺伝的に分化しており、両親が遺伝的に異なると実生の成長がよく、また生存率も高かった。実生両親間の近交係数および種子の重さと実生の成長および生存率との関係は認められなかった。種子の重さと成長との相関が認められないことから、母性による効果は認められず、この成長と生存率は実生の両親間の遺伝的違いによって生じている可能性が高い。ただし、この結果は苗畑という理想的な環境条件によって得られたものであり、自然条件下では乾燥が頻繁に起こっていると考えられ、環境要因による成長や生存率への影響を考慮する必要がある。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680684575872
  • NII論文ID
    130005166934
  • DOI
    10.11519/jfsc.127.0_85
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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