湿地林におけるヤチダモの根系および樹皮の組織構造

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タイトル別名
  • Anatomical characteristics of roots and stem bark of <i>Fraxinus mandshurica</i>trees in a riparian forest

抄録

湿地の嫌気的土壌からのメタン発生に関し、最近、樹木を介した土壌メタンの大気への放出の影響が注目されている。本研究は、湿地林のヤチダモの樹幹表面でのメタンフラックス測定とともに、樹皮内の通気組織の観察を行い、メタン放出の経路を検討した。調査は,北海道中央部のヤチダモ人工林(1931年植栽)で行った。山地小渓流沿いの平坦な氾濫源に位置し,土壌は埴土~壌土質の堆積物を母材とするグライ土である。調査は2013年8月27~29日にかけてヤチダモ林冠木の樹幹表面でのメタンフラックスを測定するとともに、2個体について樹幹基部の樹皮、及び根系を深さごとに採取し、解剖学的観察を行って、樹体内部でのメタンの輸送経路と輸送様式の解明を試みた。この結果、2個体のメタンフラックスは地上15cm部位と75cm部位でそれぞれ660、194、および342、172 μgCH4/m2/hであった。また樹幹基部と根系の樹皮組織内には明確な通気組織が観察された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680685130496
  • NII論文ID
    130005474591
  • DOI
    10.11519/jfsc.125.0_618
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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