新潟県谷川連峰荒沢山における高標高地のカシノナガキクイムシの発生と飛行の季節変化

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タイトル別名
  • Seasonal change of Platypus quercivorus along altitudinal gradient in Mt.Arasawa,Niigata Pref.

抄録

<p>2011年に群馬県北部のみなかみ町で発生したナラ枯れ被害は、隣接する新潟県から標高2000mを越える谷川連峰を越えて広がってきた可能性がある。一方で、ナガキクイムシ科甲虫の活動には一定以上の気温が必要であることから、高標高地域では発生数や行動期間などが制限される可能性もある。本研究では、みなかみ町に隣接する新潟県湯沢町の荒沢山において、標高傾度に沿ったカシノナガキクイムシ成虫の発生数と飛翔数を調査し、高標高地域での本種の発生特性について検討した。調査は2015年6月~12月と2016年5月~12月で行った。標高600~1000mの尾根上の前年枯死木13個体に発生個体捕獲トラップを、標高100mごとに飛翔個体捕獲トラップ(各4基)を設置した。また、各標高の気温と樹幹内温度を計測した。発生数は両年ともに各調査木で大きなばらつきがみられた。樹幹内温度は冬~春において標高が上昇するごとに低下する傾向が見られたが、発生数は温度の変化よりも樹液滲出などの各調査木の状態によって決定される可能性が示唆された。一方、飛翔数は標高上昇に伴って減少するとともに飛翔開始・終了の時期が遅くなる傾向がみられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680685468160
  • NII論文ID
    130007020765
  • DOI
    10.11519/jfsc.128.0_299
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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