森林タイプと林分構造が枯死木・リター・土壌の炭素量に与える影響 -森林吸収源インベントリ情報整備事業より-

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タイトル別名
  • Effects of forest types and structures on carbon stocks in deadwood, litter and soil

抄録

枯死木,リター,土壌に含まれる炭素(C)は地上部バイオマスとともに森林Cプールの主要な構成要素である。枯死木,リター,土壌のソースが森林の樹木であることを考えれば,これらのC蓄積量は森林のさまざまな特性に影響されると推測される。本研究では,林野庁による「第1期森林吸収源インベントリ情報整備事業」の全国約2000地点のデータを用い,枯死木,リター,土壌のC蓄積量と17の森林特性(優占樹種や林分構造など)および環境要素の関係を解析した。17因子に対して主成分分析を行うと,森林を大きく6群(北方針葉樹林,カラマツ林,マツ林,スギ-ヒノキ林,落葉樹林,常緑樹林)に分けられた。枯死木のC蓄積量が大きくなるのは,このうち林冠木の胸高直径が大きく,立木密度の低い成熟した森林のグループ(北方針葉樹)だった。リターのC蓄積量が大きくなるのは,カラマツ林とマツ林で,土壌のC蓄積量が大きくなるのは林分構造に関わらず平均気温の低いグループだった。また,人工林-天然林,国有林-民有林といった施業や所有者の違いは,民有林で国有林に比べてリターのC蓄積量が増加させる以外,C蓄積量に大きな差異は生じなかった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680685689472
  • NII論文ID
    130005491083
  • DOI
    10.11519/jfsc.126.0_579
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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