ヒノキ人工林での伐採による土壌呼吸変化

DOI
  • 市川 萌菜美
    静岡大学大学院総合科学技術研究科 静岡大学農学部
  • 楢本 正明
    静岡大学大学院総合科学技術研究科 静岡大学農学部
  • 水永 博己
    静岡大学大学院総合科学技術研究科 静岡大学農学部

書誌事項

タイトル別名
  • Change of soil respiration by cutting trees in <i>Chamaecyparis obtusa</i> forest

抄録

<p>根呼吸(Rr)と微生物呼吸(Rh)から構成される土壌呼吸(Rs)は森林生態系のCO₂循環における重要な項目のひとつだ。一方、森林管理における伐採は土壌環境を著しく変化させ、Rsにも影響を及ぼすと考えられる。しかし、伐採前から後にかけてRsを調査した報告は少ない。そこで伐採区と対象区のRsの比較と共に、同一箇所における伐採前後のRs変化について調査した。期間はH28年度5月~3月、ヒノキ人工林内に、非攪乱地であるコントロールサイト(CS)、H27年度11月に皆伐したギャップサイト(GS)、H28年度12月に皆伐したシフトサイト(SS)の 3つの試験地を設置した。各サイトの土壌に塩ビ管30個を深さ2.5cmまで埋設した。月に一度、土壌含水率、地温、深さ別根量比と併せてRs速度を測定した。5月~12月の間GSの地温はCSより高く(P<0.01)、伐採による日射の影響が見られた。GsのRsは9月にCSより高い値を示す(P<0.01)が、11・12月にCSより低い値を示した(P<0.01)。9月の高いRsは高い地温で説明できるが、冬季の低いRsは相対的に高い地温では説明できない。そこでRs構成要素であるRr・Rhの季節変化と併せて伐採によるRsへの影響について検討する。</p>

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680685722368
  • NII論文ID
    130007020878
  • DOI
    10.11519/jfsc.128.0_236
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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