モンゴル国北方林における違法伐採を伴う大規模火災による森林劣化
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- 友成 美咲
- 岡山大学農学部
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- 中桐 恵利華
- 岡山大学大学院環境生命科学研究科
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- 音田 高志
- 岡山大学大学院環境生命科学研究科
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- 赤路 康朗
- 岡山大学大学院環境生命科学研究科
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- Uyanga Ariya
- 岡山大学大学院環境生命科学研究科
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- 廣部 宗
- 岡山大学大学院環境生命科学研究科
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- Baatarbileg Nachin
- National University of MongoliaFaculty of Forestry
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- 坂本 圭児
- 岡山大学大学院環境生命科学研究科
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- 吉川 賢
- 岡山大学大学院環境生命科学研究科
書誌事項
- タイトル別名
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- Degradation of boreal forests caused by anthropogenic fire in Mongolia
説明
モンゴル国北方林では近年人為的火災が大規模化し、森林が劣化しつつあることが指摘されている。そのため、火災跡地での森林再生過程を明らかにする必要があるが、火災後には違法伐採を伴うことが多く、その影響には不明な点が多い。そこで本研究では、大規模火災に違法伐採が加わることが森林再生に与える影響を明らかにすることを目的とし、大規模火災跡地で違法伐採されたサイトとされていないサイトで稚樹の出現状態を調査した。火災跡地に出現するのはシラカンバとカラマツであり、硬質土壌上に多くみられた。火災後シラカンバは地上部が燃えて枯死し火災跡地での種子供給源は無くなるが、種子散布範囲が広いため残存林からの種子供給に依存して更新するのに対し、カラマツは種子散布範囲が狭いが、高い火災耐性を持ち火災跡地に残存できた林冠木からの種子供給で更新することが分かった。このような両樹種の火災後更新戦略から、違法伐採によりカラマツの種子供給源が除去され、また火災の大規模化によりシラカンバでも種子が届かないサイトが現れることで、違法伐採を伴う大規模火災跡地では森林再生の遅延、あるいは草原化の危険性があることが示唆された。
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 126 (0), 286-, 2015
一般社団法人日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680685912448
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- NII論文ID
- 130005490709
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可