ヒノキ人工林における列状間伐前の下層刈り払いが雨滴浸食および表面流浸食に与える影響

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タイトル別名
  • Effect of shrub removal before line-thinning on raindrop erosion and sheet erosion in hinoki cypress plantaitions

抄録

【目的】ヒノキ林では林冠が閉鎖しやすいこと、リターが流亡しやすいことなどから林床の裸地化とそれに伴う表土の侵食が起きやすいと言われている。侵食の軽減には林床の植生やリターによる表土の被覆が重要である。林床被覆は間伐によって増加することが報告されているが、間伐および間伐の際の下層刈払いがリター被度も含めた林床被覆に与える短期的影響についてはあまり調べられていない。そこで本研究では、ヒノキ人工林における列状間伐時の下層刈り払いが雨滴侵食および表面流侵食に与える影響を明らかにすることを目的とした。【方法】調査は熊本森林管理局熊本営林署管内の城山国有林1146林班のい小班の50年生ヒノキ人工林で行った。ヒノキ人工林の下層を列状に刈り払い、2014年5月~12月にかけて林床被覆率、土砂移動量、リター移動量、雨滴侵食量、林内雨量を測定して無処理区と比較した。【結果】下層刈り払いを行うことで、林床被覆率が高くなったが侵食量も多くなった。これは下層刈り払いにより林床植生が回復したものの侵食抑制には不十分であり、被圧解除の効果よりも下層木による雨滴遮断を失う効果の方が大きいことを示していた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680686069248
  • NII論文ID
    130005490775
  • DOI
    10.11519/jfsc.126.0_264
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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