マツノマダラカミキリの被覆粘着資材を用いた防除へのサビマダラオオホソカタムシの導入試験

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タイトル別名
  • Introduction of <i>Dastarcus longulus</i> into the control of <i>Monochamus alternatus</i> using adhesive sheets and covering.

抄録

<p>近年山口県が開発した被覆・粘着資材によるマツノマダラカミキリ成虫防除法は、くん蒸剤や天敵微生物を用いないため、被覆内における天敵昆虫の効果および保全が期待できる。本研究では、上記被覆内にマツノマダラカミキリの捕食寄生者であるサビマダラオオホソカタムシ成虫を放飼し、寄生および繁殖状況を調査した。山口県と岩手県内において、2015年に発生したマツ材線虫病枯死木を伐倒し、2016年4月と5月にそれぞれの丸太に対し山口県農林総合技術センターおよび森林総合研究所東北支所構内で被覆・粘着剤を設置した。被覆内に前年あるいは前々年に羽化したサビマダラオオホソカタムシ雌成虫を放飼した。資材の組み合わせにより試験区を3区(山口)ないし2区(東北)設定した。9月にすべての供試木を剥皮割材し調査を行った結果、材内のカミキリ総数は山口212~252個体に対し東北は27~40個体と大きな差があった。ホソカタムシの材内における寄生率は山口10~13%、東北4%であったが、カミキリ蛹室内において寄生の痕跡を明らかにするのは困難であった。山口の多い区では平均27個体の次世代成虫が被覆内で採集されたが、東北では1個体であった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680686971904
  • NII論文ID
    130007021591
  • DOI
    10.11519/jfsc.128.0_159
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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