カリフォルニア州における林地残材の粉砕作業に関する一考察
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- 吉岡 拓如
- 日本大学生物資源科学部 カリフォルニア大学デイビス校
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- 井上 公基
- 日本大学生物資源科学部
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- Bruce Hartsough
- カリフォルニア大学デイビス校
書誌事項
- タイトル別名
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- A survey of grinding operations in California
抄録
造材時に発生する末木や枝条などの林地残材を森林バイオマス資源として利用するためには,粉砕作業によってチップ化することが求められる。通常であれば,1箇所の土場に集められた残材の量が多いほど,‘規模の経済’が作用して粉砕作業の能率が高くなることが期待できる。しかしカリフォルニア州で調査した「pile」と呼ばれる残材の山は,日本では見られないほど巨大であり,グラップルローダが残材を投入するために山とグラインダのあいだを行き来する光景が散見され,このことがシステムとしての生産性に悪影響をおよぼしているのではないかと考えられた。そこでグラップルローダ(エンジン出力132 kW)が残材をグラインダ(同522 kW)へ投入し粉砕する作業の生産性について,サイズ小(幅20 m×奥行15 m×高さ4 m),中(30 m×24 m×4 m),大(35 m×30 m×4 m)の3つのpileを対象に時間観測を行うことで比較検討を行った。サイズ中のpileを粉砕したときの生産性が30.65全乾トン/時で最も高くなったことから,粉砕作業を想定した場合の林地残材のpileには,小さすぎず大きすぎず,適切なサイズが存在することが示唆される結果が得られた。
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 126 (0), 134-, 2015
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680687119488
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- NII論文ID
- 130005490669
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可