埋土種子を活用した石灰石鉱山捨石堆積場の緑化試験

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タイトル別名
  • Greening test using buried seeds on the accumulation ground of limestone mine

抄録

近年、法面や鉱山採掘跡地等の緑化は、景観への配慮や植生回復の速さだけを重視するのではなく、郷土種や元々現場に生育していた植物や表土を利用するなどして、自然生態系への負の影響を可能な限り抑える緑化が推奨されている。本調査地である岩手県気仙地域には、石灰石の採掘時に造成される捨石堆積場が複数個存在する。しかし本調査地としたN堆積場(約8ha)では、一度は苗木植栽による緑化が試みられたものの、堆積完了から10年以上経過した今も木本類はほとんど生育していない。一方で近隣には、国の天然記念物イヌワシの生息が確認されているが、近年その繁殖率は減少の一途をたどっている。このため、我々は堆積場を元々の植生(落葉広葉樹二次林)に回復させるのではなく、かつて北上山地に広く分布していたイヌワシの狩場として最適と言われる粗放的な草原(半自然草原)を堆積場に創出することを目的とし、その基礎情報を集めるためにいくつかの調査研究を行って来た。その中でも今回は、堆積場周辺の森林表土に含まれる埋土種子を活用した緑化が、どのような条件であれば堆積場で可能であるかを検証した操作実験の結果について報告する。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680687192576
  • NII論文ID
    130005491143
  • DOI
    10.11519/jfsc.126.0_634
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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