児童にとって身近な環境である小学校内の樹種の変遷‐神奈川県藤沢市の小学校の事例‐

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タイトル別名
  • Tree species change in an elementary school: Case study in Fujisawa, Kanagawa

抄録

【目的】身近な環境が樹種を知るきっかけになっているという報告(杉浦ら,2014)があるように,児童にとって身近な環境は学びの場の一つであり,中でも長時間滞在する小学校内の環境は特に重要である。そこで,本研究の目的は,児童にとって身近な環境である小学校内にある樹種に着目し,8年前と比べて樹種数等の変化を明らかにすることで小学校内の環境に対する考え方を分析することである。【方法】神奈川県藤沢市立小学校の35校を対象とし,校内の地図をもとに樹種の位置と樹種名を調べた。2005年にも同様の調査をしており,そのデータと比較することで8年間における小学校内の樹種の変遷を分析した。【結果と考察】その結果,8年前と比べて多くの小学校で樹種が減っていることが明らかとなった。特に,常緑樹のツバキとサザンカは減少が目立っており,チャドクガ対策のため伐採していることが大きな要因となっている。落葉樹を見てみると,市花であるフジの減少が目立っていた。校内美化の一環や管理の点から樹木を伐採している小学校もあり,樹木減少の大きな要因と考えられる。このように,小学校では,身近な環境としての校内の樹木が重要視されていないようである。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680687297792
  • NII論文ID
    130005474191
  • DOI
    10.11519/jfsc.125.0_253
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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