樹木実生の炭素動態にアーバスキュラー菌根が及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of arbuscular mycorrhizal symbiosis on carbon dynamics in tree seedlings

抄録

アーバスキュラー菌根共生によって菌糸を介した菌体と宿主植物との有機体炭素のやり取りがなされることが知られている。また、13COパルスラベリングは固定された炭素の植物体内での分配・消費等を調べるのに有用である。そこで本研究ではアーバスキュラー菌根の共生の有無が植物体の短期炭素動態に及ぼす影響を調べるためイロハモミジ(( Acer palmatum(Thunberg))及びヤブツバキ(Camellia japonica L.)の実生を用いた13COパルスラベリングを行った。複数の実生を植えたルートボックスを菌根の有無で区別し、7月中旬~9月中旬にわたって生育させ、ボックスごとに13COパルスラベリングを行なった。サンプリングはラベル後数時間から1週間の間に行い、回収したサンプルは部位別に炭素安定同位体比を測定した。その結果、ツバキでは菌根共生の個体でラベル後6時間で細根での13C/12C比が上昇したのに対して、非共生個体では18時間かかっていた。また、モミジでも同様に菌根共生の個体のほうが地下部への炭素移動が速やかに行われていた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680687601152
  • NII論文ID
    130005474458
  • DOI
    10.11519/jfsc.125.0_497
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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