北海道東部の針広混交林における炭素蓄積量の推定

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タイトル別名
  • Estimate of carbon stock in a mixed-forest in eastern Hokkaido.

抄録

森林に蓄積されている炭素量の推定は、生態系における炭素動態の解明のみならず温暖化と森林との関係の観点からも重要である。しかし、北方林の炭素蓄積量、特に林床に堆積している枯死木やリターを含めた炭素蓄積量に関する調査例は少ない。そこで、北海道東部の津別町・チミケップ湖畔のトドマツ・シナノキを主とする原生的な針広混交林において、2012-2013年に樹木、枯死木、土壌の炭素蓄積量の推定を試みた。本調査地は、針葉樹と広葉樹が材積にしておおよそ2:1で存在する針広混交林であり、100m×100mの調査区で毎木調査、土壌断面調査及び試料の採取をおこなった。また、枯死木は、小型(直径1cm以下)、中型(1~10cm)、大型(10cm以上)に区分し、それぞれ1m×1m、10m×10m、100m×100mの調査プロットを設けて全ての枯死木の重量または体積を測定した。さらに、各サイズの枯死木のサンプルを研究室に持ち帰り、炭素含有率を測定した。その結果、樹木、枯死木、土壌(深さ30cmまで)の炭素蓄積量はそれぞれ、161.0t-C/ha、11.7t-C/ha、86.4t-C/haであった。これらは、Ugawaら(2012)が全国でまとめたそれらの平均より多少高い値を示した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680687808512
  • NII論文ID
    130005474324
  • DOI
    10.11519/jfsc.125.0_386
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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