長期観測によるモンゴル草原における衛星フットプリントスケール 土壌水分の時空間変動解析
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- 小林 健史
- 筑波大学大学院生命環境科学研究科
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- 浅沼 順
- 筑波大学アイソトープ環境動態研究センター
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- 開發 一郎
- 広島大学大学院総合科学研究科
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- Davva G
- モンゴル国水文気象環境情報局
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- Oyunbaatar D
- モンゴル国水文気象環境情報局
書誌事項
- タイトル別名
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- The spatio-temporal variability of surface soil moisture upscaled to satellite footprint with a in-situ multiyear dataset in semi-arid Mongolian grassland
説明
土壌水分は,水循環において重要な変数であり,それを広域的に観測することはとても有用である.近年,広域的な土壌水分の観測で注目されているものの一つとして衛星リモートセンシング観測がある.衛星リモートセンシング観測ではregionalからglobalスケールまでの観測が可能であるが,その衛星土壌水分プロダクトの質の向上のためには地上の観測データと比較し検証を行う必要がある.衛星土壌水分の地上検証においては2つの問題点があり,一つは地上観測のスケールと衛星の観測スケールの差が大きいこと,もう一方は土壌水分の空間変動性が大きいことである.本研究では,北東アジア乾燥地域における13年間の地上観測表層土壌水分データを用い,衛星フットプリントスケール土壌水分の空間変動に与える降水の影響の評価を行った.その結果,土壌水分の高い空間変動性は, 空間的に不均一な降水によってもたらされること,更に,降水前の初期土壌水分が乾燥した状態の場合に, 特に降水の影響が大きいことが明らかになった. また土壌水分の空間分布の年々変動について調べた結果,土壌水分の空間分布について異なる時間において,似た空間分布を示した期間がある一方で,降水の影響を大きく受けた期間は土壌水分の空間パターンが大きく乱されることが明らかになった.本研究の結果は広域の土壌水分を解析する際の基礎的な情報となり,土壌水分の衛星観測の検証に貢献できると考えられる.
収録刊行物
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- 水文・水資源学会研究発表会要旨集
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水文・水資源学会研究発表会要旨集 28 (0), 100047-, 2015
水文・水資源学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680688624896
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- NII論文ID
- 130005491835
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可