東京農業大学奥多摩演習林のスギ・ヒノキ混交林における樹液流速の直接計測

書誌事項

タイトル別名
  • Direct Measurement of Sap Flux of the Japanese Cedar (Cryptomeria japonica) and Japanese Cypress (Chamaecyparis obtusa) Mixed Forest in the Okutama Practice Forest.

説明

森林の水源涵養機能の評価につながる水収支の定量的な解明のために、多摩川の水資源確保に向けた水源林管理を行う際の基礎資料とすることを目的として、多摩川源流域におけるスギ・ヒノキ混交林の蒸散量の直接計測を行った。その結果2012年4月から2013年12月10日までのスギ・ヒノキ混交林の期間蒸散量は710.9mm、期間降水量2541.5mmに対して28.0%であった。また、2012年12月から2013年11月を1年としたとき、年蒸散量は422.4mmで、期間降水量1363.5mmに対して31.0%であった。他の研究と比較すると、丹下(1986)は千葉県において林齢19年、平均立木密度4200本/haのスギ林の年蒸散量は690mmで蒸散率は23.9%であると推定した。これより、立木密度を1220本に換算すると、蒸散量は197.1mmで蒸散率は6.8%となる。本研究のスギ林の平均胸高直径、平均樹高はそれぞれ26.3cm、19.4mであり、丹下の研究では平均胸高直径、平均樹高はそれぞれ11.5cm、10.3mであった。蒸散量は胸高直径に対して累乗的に増加するため、本研究のスギの立木密度に対する蒸散量(率)は妥当だと考えられる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680688959616
  • NII論文ID
    130005482024
  • DOI
    10.11520/jshwr.27.0_100100
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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