パルス状GnRH / LH分泌成立機構におけるメタスチンニューロンの役割
書誌事項
- タイトル別名
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- The role of arcuate metastin/kisspeptin neurons in control of pulsatile GnRH/LH secretion in the female rat
説明
【目的】性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)/黄体形成ホルモン(LH)分泌には卵胞発育や性ステロイド合成を制御するパルス状分泌と、排卵を誘起する一過性大量放出のサージ状分泌の二種類がある。本実験は、視床下部弓状核(ARC)に細胞体をもつメタスチンニューロンのGnRH/LH分泌制御における役割を確かめることを目的とした。【方法】Wistar-Imamichi系ラットを用いた。新生児を午後0時に確認した日を生後0日とし、生後0日から10日まで毎日EB を投与した雌ラット(EB群)および溶媒(落花生油)投与対照群を設けた。これらの動物の膣垢像の観察後、卵巣除去を施し、卵巣重量を測定した。その2週間後にLH分泌動態を確かめた。また、これらの動物を用いてメタスチンの免疫組織化学を行い、脳内のメタスチンニューロンを確認した。【結果および考察】溶媒投与対照群では、全ての個体で4日周期の正常な膣垢像が観察された。一方、EB群では、発情休止期にあたる像が連続してみられた。EB群の卵巣重量はすべて、対照群に比べ有意に低い値を示した。また対照群においてさかんなLHパルスが認められたが、EB群ではLHパルスは殆ど認められなかった。また、EB群の平均血中LH濃度、LHパルスの頻度および振幅は、対照群と比べ、有意に値が減少した。対照群において、ARCにはメタスチン免疫陽性細胞が多数観察された。一方、EB群において、メタスチン免疫陽性細胞はほとんど認められなかった。本実験により、新生児期のEB処置は、雌ラットのARCにおけるメタスチンニューロンの消失、もしくはメタスチン合成の顕著な抑制を誘起することが明らかとなった。さらに、同様の処置がパルス状LH分泌を顕著に抑制し、卵巣機能を著しく抑制したことから、ARCのメタスチンニューロンがパルス状GnRH/LH分泌発生機構そのものであるか、あるいはこの発生機構の正常な活動に重要な働きを持つことが示唆された。
収録刊行物
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- 日本繁殖生物学会 講演要旨集
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日本繁殖生物学会 講演要旨集 100 (0), 20001-20001, 2007
公益社団法人 日本繁殖生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680691866240
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- NII論文ID
- 130007023612
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可