リラキシンがスナネズミ(<I>Meriones Unguiculatus</I>)の脱落膜反応に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effect of relaxin on decidual reaction in gerbil (<I>Meriones Unguiculatus</I>)

抄録

【目的】リラキシンは雌における分娩ホルモンとして知られているが,近年多面発現ホルモンとしての機能,特に,卵子の成熟などにも影響を与えることが明らかになってきている。しかし,着床時にリラキシンが子宮に与える影響については不明な部分が多い。そこで本研究では,リラキシンがスナネズミの脱落膜反応に及ぼす影響を調べた。【方法】2-3ヶ月齢の雌スナネズミにE2を投与し,Day 3に卵巣除去し,その後P4を投与し,Day 7に左子宮角にオイルを注入することにより脱落膜反応を誘起させた。Day 7から12にかけてE2およびP4を連続投与し,さらに投与群にはリラキシン(0.1mg)を,非投与群には溶媒のみを連続投与し両者を比較した。Day 12に子宮を摘出し,子宮重量・タンパク質含量・コラーゲン含量を比色検定にて比較した。また,組織を14C-メチオニンを含むKrebs-Ringer bufferで37°C・1時間培養し,タンパク質含量を測定した。【結果】この処理方法で、スナネズミの脱落膜反応を誘起した。リラキシン投与の処理/非処理の子宮角重量比は、非添加区と比較して有意に高かった。リラキシンの投与により,処理子宮角におけるタンパク質合成および子宮中のタンパク質含量が有意に増加した。以上のことから,リラキシンが脱落膜反応をより強く誘起させ、着床の際に子宮組織でのタンパク質の合成などを増加させることにより,子宮組織の構成に影響を与えている可能性が示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680692333824
  • NII論文ID
    130007023971
  • DOI
    10.14882/jrds.100.0.11002.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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