妊娠ラット子宮内膜間質細胞における時計遺伝子およびその下流遺伝子の発現に関する網羅的分析
書誌事項
- タイトル別名
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- DNA array analysis of clock and clock-controlled genes expression in rat endometrial stromal cells prepared from pregnant rats
抄録
【目的】生殖組織を含む多くの末梢組織において概日リズムが認められ,時計遺伝子の発現による転写/抑制のフィードバックループおよび入力因子により組織特異的なリズムが形成される。概日リズムの形成を行っているコア時計遺伝子の欠損個体が不妊を示すことから,生殖と概日リズムとの関係が示唆されているが,その分子機構については殆ど解明されていない。本研究では,妊娠ラットの子宮内膜間質細胞における時計遺伝子およびその下流遺伝子の発現変化をDNAアレイにより網羅的に解析した。【方法】妊娠(day4.5)ラットから子宮内膜間質細胞を分離し,コラーゲンコートディッシュ(35-mm)に播種(2.0×105個)した。血清含有培地(10%FBS, DMEM/F12)で48h培養後,P4を含む無血清培地(0.1% BSA, 1% ITS, DMEM/F12)と交換,48h後にDXM(2h)で細胞の同期化して,再びP4を含む無血清培地で培養を継続した。その後,生物発光をモニターしながら第1位相から第2位相までの間(30~48h)で,6h間隔で培養細胞から総RNAを抽出し,DNAアレイにより遺伝子発現量の変化を解析した。【結果】時計遺伝子(Bmal1, Clock, Rev-erbα, Per1-3, Dbp, Cry1-2)は特有の発現を示し,特にBmal1に対してRev-erbα, Per2,Per3, Dbpは典型的な逆位相の発光強度(発現)が確認され,アレイによる解析が高い精度を示すものと判断された。また一定値以上の発光強度を示す遺伝子12252個のうち,統計的に有意な変動(p<0.05)を示す遺伝子は7235個存在した。この中にはIgf-IやVegfなど生殖組織の発達に関わる遺伝子が約250個含まれていた。特に時計遺伝子の下流遺伝子と思われる発現の変動が大きい遺伝子は少なくとも318個認められた。以上の結果は,妊娠初期の子宮内膜間質細胞において時計遺伝子によって発現制御を受けている遺伝子の存在を示唆している。
収録刊行物
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- 日本繁殖生物学会 講演要旨集
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日本繁殖生物学会 講演要旨集 105 (0), 1056-, 2012
公益社団法人 日本繁殖生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680692335104
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- NII論文ID
- 130005457531
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可