Relationship between developing follicle number and serum FSH concentration in chimpanzees stimulated with hMG

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  • 過排卵処理されたチンパンジーにおける卵胞数と血中FSH濃度との関係

Description

【目的】hMGを14-21日間反復投与することにより,チンパンジー卵巣から複数の卵子を得ることが出来る。形成される胞状卵胞数(以下卵胞数)は投与初期のhMG量に依存するが,感受性に個体差がみられ,ばらつきも大きい。個体差を事前に予測し,多くの卵胞を得るためにhMGの投与量を最適化することが望まれる。そこで,投与初期のhMG投与量を固定し,自然周期および投与初期の血中FSH濃度と卵胞数の関係を検討した。【方法】雌チンパンジー10頭(11-30才、43-60kg)を使用した。メンスの期間中にリュープリン3.75mgを皮下単回投与し,その翌日からhMGを筋肉内反復投与した。hMG投与量は,1-7日目は300IUで固定し,8日目以降は尿エストラジオール量の過剰な上昇または下降が起こらないように75-450IUから選択した。卵胞の充分な成長を確認後,hCG 5000IUを筋肉内単回投与し,その約30時間後に採卵した。自然周期(メンスおよびLHサージ時)ならびに投与期間中に採血および経膣超音波検査を行い,血中FSH濃度および卵胞数を測定した。【結果】ホルモン処理により13-39個の卵胞が観察された。卵胞数は,LHサージ時のFSH濃度(A)と負の相関(R=0.6640)を示したが,メンス時のFSH濃度(B)との有意な関係は認められなかった。また,投与初期のFSH濃度(C)との関係も認められなかったが,LHサージ時との比(C/A)と卵胞数との間には,より強い依存関係(R=0.8898)が認められた。以上の結果から,チンパンジー卵巣のhMGに対する感受性は,LHサージ時のFSH濃度から予測可能であり,hMG投与後のFSH濃度のデータがあれば,その精度はより高められると考えられた。予測結果を初期のhMG投与量に反映させることで,より効率的な卵子の回収が可能になると考えられる。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680692448896
  • NII Article ID
    130007024051
  • DOI
    10.14882/jrds.98.0.166.0
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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