泌乳牛と非泌乳牛の発情周期における卵巣と性ホルモン濃度の変化の比較
書誌事項
- タイトル別名
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- Ovarian dynamics and concentrations of reproductive hormones during the oestrous cycle in lactating and non-lactating dairy cows
抄録
【目的】泌乳牛において繁殖性が低下していることが指摘されている。本研究では,その原因追究の一端として泌乳牛における卵巣と血漿中プロジェステロン(P4),エストラジオール-17β(E2),および黄体形成ホルモン(LH)濃度の変化を非泌乳牛(乾乳牛)と比較した。【方法】正常な発情周期を反復しているホルスタイン種泌乳牛4頭(分娩後102.0±7.5日,乳量27.9±3.5 kg/日)と乾乳牛3頭を供試した。連続した2発情周期(第1および第2周期)に渡って超音波検査による卵巣の観察と採血を行った。第1周期の黄体退行開始後から排卵まで3時間間隔で採血すると同時に排卵時期を調べた。さらに,第2周期の排卵後2,4,6,8,14日に15分間隔で8時間採血を行った。【結果】排卵後8-14日における黄体直径の平均は,泌乳牛が乾乳牛よりも大きく(25.6±2.3 vs. 23.5±1.9 mm,P<0.01),同時期のP4濃度も泌乳牛が高かった(4.5±1.1 vs. 4.0±0.9 pg/ml,P<0.05)。第1卵胞波の主席卵胞の最大直径は泌乳牛が乾乳牛よりも大きかったが(17.3±1.7 vs. 14.2±1.6 mm,P<0.01),第1卵胞波の主席卵胞の発育期におけるE2ピーク値に泌乳牛と乾乳牛で差はみられなかった(3.8±1.2 vs. 4.2±2.6 pg/ml)。周排卵期において,排卵卵胞の最大直径は泌乳牛が乾乳牛よりも大きかったが(17.2±2.0 vs. 14.0±2.2 mm,P<0.05),E2ピーク値に泌乳牛と乾乳牛で差はみられなかった(14.2±3.1 vs. 12.8±1.3 pg/ml)。また,LHサージのピーク値に泌乳牛と乾乳牛の差はみられず(12.9±6.2 vs. 34.2±33.0 ng/ml),LHサージから排卵までの時間も同様であった(26.5±1.5 vs. 27.0±0.0 h)。排卵後のLHパルス頻度は,泌乳牛が総じて乾乳牛よりも多かった(P<0.01)。以上のように,泌乳牛と乾乳牛では卵巣および内分泌動態に違いがあることが認められた。
収録刊行物
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- 日本繁殖生物学会 講演要旨集
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日本繁殖生物学会 講演要旨集 103 (0), 39-39, 2010
公益社団法人 日本繁殖生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680693076736
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- NII論文ID
- 130007024906
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可