ウシに対する外陰部刺激が子宮内圧および受胎率に及ぼす効果
書誌事項
- タイトル別名
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- The effect of external genital stimulation on bovine uterus and conception rate
抄録
【目的】ウシのAI時の陰核刺激が受胎率を向上させるとの報告があるが,その効果や機序は不明の点が多い.そこで,実験1として外陰部刺激が子宮収縮に及ぼす影響を調べた.また,実験2としてAI後の陰唇刺激が未経産牛および経産牛の受胎率に与える効果を調べた.【材料および方法】実験1では帯広畜産大学繋養のホルスタイン種経産牛18頭を用い,発情期および黄体期において外陰部刺激前後の子宮内圧の変化を測定した.外陰部刺激として陰核刺激,または陰唇刺激を15秒間行った.実験2では未経産牛295頭,経産牛537頭を用い,陰唇刺激群と対照群の受胎率を比較した.【結果と考察】実験1において子宮内圧の上昇を示した頭数比は,陰核刺激では発情期で83%(5頭/6頭),黄体期で0%(0頭/9頭)であり,その差は有意(p<0.01)であった.一方,陰唇刺激では発情期で89%(8頭/9頭),黄体期で11%(1頭/9頭)のウシで子宮内圧が上昇し,その差は有意(p<0.01)であった.実験2において,未経産牛の陰唇刺激群の受胎率(68.6%,107頭/156頭)は対照群(64.7%,90頭/139頭)よりも高かった.同様に経産牛の受胎率についても,陰唇刺激群(35.0%,104頭/297頭)は対照群(32.1%,77頭/240頭)よりも高かった.未経産牛の結果で,特定の精液では陰唇刺激群の受胎率(83.3%,15頭/18頭)は対照群(38.5%,5頭/13頭)よりも有意(p<0.05)に高かった.未経産牛の対照群では8月の受胎率(53.6%,15頭/28頭)は6月(76.3%,29頭/38頭)よりも減少する傾向(p<0.10)があったが,陰唇刺激群では8月の受胎率(64.5%,20頭/31頭)は6月(79.6%,35頭/45頭)と比べて減少の程度は緩徐であった.以上より,陰核・陰唇への刺激が発情期のウシに対して子宮収縮を誘起することが明らかになった.また,陰唇刺激によって夏期におけるウシの受胎率の低下が改善される可能性が示された.
収録刊行物
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- 日本繁殖生物学会 講演要旨集
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日本繁殖生物学会 講演要旨集 99 (0), 164-164, 2006
公益社団法人 日本繁殖生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680693249536
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- NII論文ID
- 130007025110
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可