潜在精巣のイヌにおける黄体形成ホルモンレセプターの遺伝子塩基配列の解析
書誌事項
- タイトル別名
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- Analysis of cDNA Sequences Encoding Luteinizing Hormone Receptors in Cryptorchid Dogs
抄録
【目的】潜在精巣は精巣が陰嚢内に下降せず、腹腔もしくは鼠径部に停留する疾患である。本疾患はイヌに多発し、多くは遺伝すると考えられているが、原因となる変異遺伝子は同定されていない。潜在精巣に関連する遺伝子の変異あるいは多型が見いだされれば、繁殖供用犬の遺伝子診断により、本疾患の発生を予防できる可能性が予想される。そこで、本研究では、精巣下降に関わる因子のうち、黄体形成ホルモン(LH)レセプターについて、遺伝子の塩基配列を解析し、潜在精巣犬と正常犬との比較を行った。【方法】正常な小型犬(n=7)および潜在精巣を示す小型犬(n=14)の精巣を採取した。精巣組織からtotal RNAを抽出し、RT-PCR法により、LHレセプターの細胞外領域および膜貫通領域の一部のcDNAを増幅した。得られたPCR産物をアガロース電気泳動により精製し、ダイレクトシークエンシングを行った。【結果】LHレセプターcDNA の927番目の塩基については、T、C、およびTとCのヘテロ接合型の3つのタイプがみられたが、潜在精巣犬におけるヘテロ接合型の割合(26.7%)は、正常犬のそれ(85.7%)に比較して、有意に低い値を示した。LHレセプターcDNA の984番目の塩基については、A、G、およびAとGのヘテロ接合型の3つのタイプがみられたが、潜在精巣犬におけるヘテロ接合型の割合(20%)は、正常犬のそれ(85.7%)に比較して、有意に低い値を示した。さらに、同レセプターcDNAの927番目と984番目の両塩基がヘテロ接合型を示す割合を調べたところ、潜在精巣犬のそれ(13.3%)は、正常犬(85.7%)に比較して、有意に低い値を示した。それらの両塩基がホモ接合型を示す割合については、潜在精巣犬のそれは(66.7%)は、正常犬(14.3%)に比較して、有意に高い値を示した。【結論】潜在精巣を示す小型犬では、LHレセプターcDNAにおける927番目および984番目塩基のヘテロ接合型の割合は、正常小型犬に比べて、少ないことが判明した。
収録刊行物
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- 日本繁殖生物学会 講演要旨集
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日本繁殖生物学会 講演要旨集 99 (0), 172-172, 2006
公益社団法人 日本繁殖生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680693261440
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- NII論文ID
- 130007025122
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可