アルミナ蛍光板(ルビー)のイオンビーム誘起発光

書誌事項

タイトル別名
  • Study of luminescence induced by ion irradiation on ruby

説明

アルミナ蛍光板に代表される発光体は現在,加速器実験における荷電粒子ビームモニターとして用いられているほか,核融合炉では核反応生成粒子のエネルギーや粒子束密度モニターへの応用も考えられている.本研究では,クロムを添加したアルミナ蛍光板のイオンビーム照射効果について調べるため,Cr3+による発光の照射量依存性,エネルギー依存性および温度依存性について実験を行った.<br>0.2_から_1.5MeVのプロトン照射で,入射エネルギーが高い場合には,発光強度は照射量に対して指数関数的に減少する.一方,エネルギーが低いとき,発光強度の減少は照射初期では大きく,照射量の増加とともに緩やかになり,照射量1x1020ions/m2程度では強度はほぼ一定になる.発光中心は電子励起によって壊されていると考えられ,電子励起密度によって異なる欠陥が生成されると予想される.発光中心の回復傾向を調べるために,照射した試料に対して,等時焼鈍実験を行った.その結果,200℃および600℃付近で発光強度が回復することがわかった.このことから,照射によって起こる発光中心の壊れ方は2種類存在すると示唆される.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680695171840
  • NII論文ID
    130004568377
  • DOI
    10.11561/aesj.2004f.0.104.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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