固相共存下における過飽和ケイ酸動的挙動の温度依存性

DOI
  • 新村 逸太
    東北大学大学院工学研究科量子エネルギー工学専攻
  • 新堀 雄一
    東北大学大学院工学研究科量子エネルギー工学専攻
  • 三村 均
    東北大学大学院工学研究科量子エネルギー工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Temperature Dependence of Dynamic Behavior of Supersaturated Silicic Acid in the Co-presence of Solid Phase

抄録

地層処分システムの初期段階(廃棄体を埋設後数十年)においては、地下水は放射性廃棄物の発熱により温度を上昇させ,下流において通常の温度に戻ることが想定される。地下岩盤の主要鉱物はケイ酸塩鉱物であるため、処分場周辺においてケイ酸が溶出し、下流域で過飽和状態となり、その結果,ケイ酸が重合または岩盤に析出する。これらのケイ酸の挙動は地下環境を変化させ、核種の遅延効果に影響を及ぼす可能性がある。そこで,本研究では、固相が共存する系において過飽和ケイ酸が減少する速度の温度依存性を調べた。その結果、減少速度は固相の比表面積と温度に強く依存し,処分場において想定される温度範囲および亀裂内(比表面積)では,過飽和ケイ酸の固相への析出反応と重合反応が競合することが明らかになった。このことは処分場周辺の変質が,僅かな温度や比表面積の変化により大きく異なることを示唆する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680701027072
  • NII論文ID
    130007035313
  • DOI
    10.11561/aesj.2011f.0.670.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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