カルサイトへの亜ヒ酸とヒ酸の分配挙動の比較
書誌事項
- タイトル別名
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- Incorporation of arsenite and arsenate into calcite
抄録
有害元素であるヒ素は,その除去を目的とした多くの研究がされており,鉄と同様カルサイトも環境中でヒ素の除去に重要な役割を果たしていると考えられている.また,ヒ素は価数によって環境中での挙動が異なるという性質を持つため,化学状態 (スペシエーション) を対象とした研究が重要とされているが,カルサイトへの亜ヒ酸(AsIII)とヒ酸(AsV)の取り込みを比較した研究例は過去にない.本研究では,カルサイトへのヒ素の分配実験を行い,カルサイトへの取り込みをヒ素の価数ごとに調べた.得られた結果は,天然のカルサイトの分析結果とも比較した.これらの結果から,カルサイトはヒ酸(AsV)を選択的に取り込むことが明らかとなった.これは,共存するヒ素の価数によってはヒ素がカルサイトに取り込まれないことを意味し,ヒ素除去プロセスを議論する上で重要な結果であると考えられる.
収録刊行物
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- 日本地球化学会年会要旨集
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日本地球化学会年会要旨集 55 (0), 347-347, 2008
一般社団法人日本地球化学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680707586560
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- NII論文ID
- 130005053608
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可