大陸地殻熱水系における初期生命発生の可能性

  • 山岡 香子
    東京大学大学院 新領域創成科学研究科,海洋研究所
  • 川幡 穂高
    東京大学大学院 新領域創成科学研究科,海洋研究所
  • Gupta Lallan
    独立行政法人海洋研究開発機構 地球深部探査センター
  • 伊藤 美穂
    大阪市立大学大学院 生物地球系専攻
  • 益田 晴恵
    大阪市立大学大学院 生物地球系専攻

説明

熱水系生命発生説を検証するため,アルカリ性条件の模擬熱水環境におけるアミノ酸の熱安定性を調べた.中性条件における同様の実験結果と比較したところ,海底熱水系よりも,大陸に存在するようなアルカリ性熱水系のほうがアミノ酸の熱安定性が高く,初期生命発生に適した環境を提供していた可能性が示された.さらに,粘土鉱物が共在するアルカリ性熱水中では,いくつかのアミノ酸の熱安定性が増加した.このことは,大陸地殻の熱水変質に由来する粘土鉱物によって,アミノ酸やペプチドが安定化されうることを示唆する.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680708838144
  • NII論文ID
    130004593052
  • DOI
    10.14862/geochemproc.54.0.182.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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