アポロ14号角レキ岩からわかる月初期の玄武岩質マグマの分化
書誌事項
- タイトル別名
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- Differentiation in ancient lunar magmatism recorded in Apollo 14 breccia
説明
月の海の火山活動は約39億年から始まったと考えられており、それ以前の火山活動の記録は約39億年前のImbrian Basinを作った大規模インパクトによる放出物で覆われてしまっている。従ってそれ以前の玄武岩試料は角レキ岩中の破片としてのみ残っている。アポロ14号の角礫岩試料14305は42.3億年という現在までで最も古い結晶化年代を持つ玄武岩を含む。我々はこの最古の玄武岩を含む三枚の岩石薄片をNASA JSCにおいて探し出し、鉱物分析を行った。その結果、三枚の岩石薄片に含まれる最古の玄武岩の断面は鉱物モード及び鉱物組成が連続的に始原的なものから分化したものに変化しているのがわかった。このことは月初期の玄武岩マグマが月面近くの浅い貫入岩体や半深成岩的な環境で冷却固化し、CMサイズという非常に小さなスケールで分化したことを示している。
収録刊行物
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- 日本鉱物学会年会講演要旨集
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日本鉱物学会年会講演要旨集 2005 (0), 143-143, 2005
一般社団法人 日本鉱物科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680709402112
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- NII論文ID
- 130005053233
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可