光化学反応による硫黄同位体異常を用いた太古代大気組成の推定

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  • Estimation of Archean atmospheric composition using sulfur mass-independent fractionation originated from SO2 photochemistry

抄録

<p>太古代の堆積岩に報告されている硫黄同位体異常はδ36S/δ33S = -0.9で特徴づけられる。SO2光化学反応は大きな硫黄同位体異常を生じるが、同位体異常を生じるメカニズムが完全に解明できていないため、太古代のδ36S/δ33Sを説明できていない。本研究では、SO2柱密度を減らし、還元的なCO大気とすることにより、想定される太古代大気の条件に近づけて光解離実験を行った。ある条件での光解離生成物の同位体異常はδ36S/δ33S = ?0.9となり、太古代の同位体異常に近い値を得た。δ36S/δ33Sは2つのメカニズムの組み合わせにより変化することがわかった。一方はSO2柱密度に関係するSO2の光解離反応の自己遮蔽効果であり、もう一方は還元気体濃度に関係するSO2励起反応における項間交差に起因する同位体異常である。この仮説を地質記録のδ36S/δ33Sに適用し、得られた太古代の大気組成に関する情報について報告する。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680712247296
  • NII論文ID
    130005279992
  • DOI
    10.14862/geochemproc.63.0_179
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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