西部太平洋で観測されたAPOの年平均値の緯度分布のENSOイベントに関連した変動について

書誌事項

タイトル別名
  • ENSO-related variations in the latitudinal distribution of the annual mean APO observed in the western Pacific

説明

大気ポテンシャル酸素 (APO)の時空間変動は主に大気-海洋間のCO2およびO2のフラックスを反映するというユニークな特徴を持つ。国立環境研究所は2001年末より定期貨物船を用いて北部および西部太平洋におけるAPOの広域観測を継続し、APOの年平均値の緯度分布が赤道付近に極大値を持つことを明らかにしてきた。ところで、エルニーニョ・南方振動(ENSO)イベントのような地球規模の現象は大気-海洋間のガス交換や大気輸送に影響すると考えられ、APOの分布を変化させる可能性がある。観測結果を調べると、中規模のEl Niño現象が発生した2009-2010年にかけてAPOの赤道域の高まりが南半球で平坦化したことが分かった。さらに、APO年平均値の25-0°S間の緯度勾配の年々変化を調べると、ENSOイベントの指標であるNiño 4インデックスと有意な逆相関が見られることが分かった。観測結果と大気輸送モデルの結果から、熱帯太平洋域におけるガスフラックスのENSOに関連した変動の推定を行う。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680712905984
  • NII論文ID
    130005482326
  • DOI
    10.14862/geochemproc.61.0_340
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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