九州大学病院における小児熱傷35例の集計

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タイトル別名
  • Clinical Observation of 35 Cases of Pediatric Burn Patients Treated in Kyushu University Hospital; The Efficiency of Basic Fibroblast Growth Factor
  • キュウシュウ ダイガク ビョウイン ニ オケル ショウニ ネッショウ 35レイ ノ シュウケイ

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抄録

2005年1月から2008年3月までの3年間に当院で加療した0歳から7歳までの小児熱傷35例について報告する.35例中,入院20例(男児8例,女児12例)外来15例(男児9例,女児6例)であり,年齢・性差,受傷原因,受傷部位を検討し,入院を要した症例に関しては深達度,治療を集計し,検討した.その結果,平均1.66歳で2歳以下の症例が28例と多く,1歳男児が11例で最多であった.受傷原因としては熱湯熱傷が80%以上を占め,入院を要した症例は全例が熱湯熱傷であり,上方から熱湯をかぶる症例がほとんどであった.それに伴って,受傷部位は顔面から前胸部を中心に受傷し,同時にその部位の深達度が深い傾向にあった.局所治療はbasic fibroblast growth factor(bFGF)スプレーを用いたwet dressingを行い,深達度が浅達性II度熱傷(SDB)までであった症例は1週間前後で完全に上皮化を認め,受傷時深達性II度熱傷(DDB)と判断された症例においては12例中11例が3週間で90%以上上皮化を認めた.外科的処置を要した症例は2例のみであった.

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参考文献 (13)*注記

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