抗RNA polymerase I/III抗体陽性全身性強皮症の2例

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タイトル別名
  • Two Cases of Systemic Sclerosis with anti-RNA Polymerase I/III Antibodies
  • 抗RNA polymerase 1/3抗体陽性全身性強皮症の2例
  • コウRNA polymerase 1 3 コウタイ ヨウセイ ゼンシンセイ キョウヒショウ ノ 2レイ

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抄録

症例1,66歳女性.1カ月前に手足に皮膚硬化が出現し,その後,急速に体幹にも皮膚硬化が拡大した.症例2,73歳女性.2カ月前から両手より皮膚硬化が出現し,急速に四肢に拡大した.いずれも通常検索可能な強皮症の疾患標識抗体が陰性であり,免疫沈降法を施行したところ抗RNA polymerase I/III抗体が検出された.2例ともに心伝導障害,間質性肺炎が認められ,皮膚硬化は最大30 mg/日のプレドニゾロン内服で著明に改善した.しかしながら,症例2は間質性肺炎が進行し,シクロフォスファミドパルス療法を併用したにも関わらず,呼吸不全で死亡した.抗topoisomerase I抗体が陰性で,皮膚硬化の進行が急速な症例では,抗RNA polymerase I/III抗体の存在を念頭において,注意深く経過をみる必要があるものと思われた.

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参考文献 (13)*注記

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