BCG接種後副反応の9例―53年間の本邦報告例の検討を含めて―

書誌事項

タイトル別名
  • Nine Cases of Adverse Reactions to the BCG Vaccination (Case Reports and a Literature Review)
  • BCG セッシュ ゴ フクハンノウ ノ 9レイ 53ネンカン ノ ホンポウ ホウコクレイ ノ ケントウ オ フクメテ

この論文をさがす

抄録

過去5年の間に,9例のBCG副反応を経験した.受診時年齢は4カ月~1歳4カ月,男児8例,女児1例であった.BCG接種は,生後3~4カ月に行われ,2005年4月の法律改定前後で接種年齢が変化していなかった.9例のうち7例は皮下組織結核性肉芽腫およびその疑い,1例は非環状型汎発性環状肉芽腫1),1例は丘疹状結核疹であった.BCGの副反応の対処法については,以下のように考える.①全身散布性の壊疽性丘疹状結核疹,腺病性苔癬,丘疹状結核疹は数カ月で自然軽快するため,経過観察のみとする.②尋常性狼瘡,皮膚腺病,皮下組織結核性肉芽腫については,2~3カ月間の経過観察を基本とする.経過中,増大,自壊する症例,あるいは閉鎖する傾向がない症例には,生検,菌検索を行い,結核菌が検出された場合には抗結核薬投与を考慮する.抗結核薬の投与期間は,3カ月間~6カ月間が適当である.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (58)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ