青年性扁平疣贅の発生機転及び治癒機転に関する考察

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  • セイネンセイ ヘンペイユウゼイ ノ ハッセイ キテン オヨビ チユ キテン ニ カンスル コウサツ

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著者等は現在向表皮性ヴィールスによる皮膚疾患に就て研究を重ねているが,その一環として青年性扁平疣贅verruca plana juvenilisの発生機轉及び治癒機轉に就て今までに得た臨床的実驗の結果から考察を加えたいと思う.疣贅ヴィールスの卵培養乃至実驗動物への移植は未だ確実な成功を認められていないので,直接人体実驗によるより方法のない現状である.青年性扁平疣贅が直射日光に長時間さらされたり,精神的抑圧をうけた後に,しばしば痒感を伴つて急に皮疹が発赤膨化増加し,更に落屑傾向をたどることは古くから知られている.このような一過性の局所炎症性反應は治療によつても生ずることが認められている.他方1927年にBlochが暗示療法によつて扁平疣贅の治療を行い,極めて有効なことを報告して以来,疣贅に対する暗示効果は周知の事実となつている.著者らはγ-グロブリン(以下γ-Gと略す)及び強力ネオミノファーゲンC(以下NMCと略す)による青年性扁平疣贅の治療実驗を行つたので,その治驗の分析及び臨床的観察を基にして青年性扁平疣贅の発生及び治癒の機轉に就て假説を提案したいと思う.

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