足白癬患者からバスマットに散布された皮膚糸状菌の除菌方法の検討

この論文をさがす

抄録

足白癬患者が踏んだバスマットを被験者が踏んだ後施行したFoot-press培養法で多数の皮膚糸状菌(白癬菌)が分離された.このバスマットに処置を行った後,再度Foot-press培養法を施行することにより,足白癬患者からバスマット上に散布された菌の除菌方法について検討した.無処置で2回連続してFoot-press培養法を行った場合,バスマット上の菌の残存率(2回目の集落数/1回目の集落数)はっ平均65.7%であったが,タオルで拭くと18.2%,アイロンをかけると3.7%,洗濯すると0%となった.さらに消毒薬等の効果について検討したところ,残存率は,市販の除菌スプレー3.4%,ウェルパス■5.4%,0.5%ヒビテン■液6.5%,消毒用エタノール8.7%,酸性水43.2%,水道水59.2%であった.消毒薬をバスマットの除菌に用いることは使用法の適応外のことであり,洗濯,タオルで拭く,アイロンをかける,などの物理的な方法が適していると結論した.

収録刊行物

被引用文献 (4)*注記

もっと見る

参考文献 (21)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ