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Bibliographic Information
- Other Title
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- 爪甲帶状色素沈着症
- ソウコウ タイジョウ シキソ チンチャクショウ
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Description
爪甲の着色は,種々の薬剤投与の際に見られるもの,一定の疾患に伴うもの,更には外傷その他の原因による出血によるものなどが挙げられるが,最も多いのはメラニンに因るものである.通常爪にはメラニン色素を欠くが,これはMelenocyteがMatrixに存在しないか,或は存在しても平常は色素の産生を営んでいないからである.從つて,時に,X線治療のあと,或は重症の指の皮膚炎にひきつゞきメラニン色素の横の帯状沈着がみられ,又M.S.H.の大量投与によつても同様の変化が見られることなどは,機能を営んでいないMelanocyteがMatrixにあつて,これが適当な刺戟をうけて機能が覚醒されたと考えられるのであり,例えばAddison病の場合の色素異常の一部として爪甲に色素沈着が来るのは,M.S.H.の増量がMatrixのinactiveなMelanocyteに働いた結果と説明される.他方,爪甲の縦のメラニン色素沈着帯は,原因の如何は別として,Matrixの一部に絶えずメラニンを形成しているMelanocyteのnestsがあつて,爪甲の発育と共に帯状の色素沈着を招来すると考えられる.從来本症は黒人ではよく見られ,normal pigmentationである(Monash)とさえ云われているが,これに反し白人では極めて稀で,これまでの報告は僅かに5例をかぞえるに過ぎない.本邦に於いては十指に余る報告が見られるが,比較的稀な状態と見做すものと,相当高率に見られるとするものがあり,一致していない.又その名称に就ても種々であるが,こゝではこの状態が一定の色素異常であるとの見解のもとに,小林,田崎等に做つて爪甲帯状色素沈着症と呼ぶことにしたい.我々は最近,親子同胞計4人に認められた本症々例を経験したので,症例を報告すると共に本症の発生率その他を調査した結果について検討して見たいと思う.
Journal
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- The Japanese Journal of Dermatology
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The Japanese Journal of Dermatology 68 (7), 399-, 1958
Japanese Dermatological Association
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680715973504
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- NII Article ID
- 130004685828
- 40018364552
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- NII Book ID
- AN00196602
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- ISSN
- 13468146
- 0021499X
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- NDL BIB ID
- 10062415
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- NDL Search
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- Abstract License Flag
- Disallowed