多形慢性痒疹77例の病理組織学的検討

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タイトル別名
  • The Histopathological Analysis of 77 Cases of Prurigo Multiformis Chronica Lutz
  • タケイ マンセイヨウシン77レイ ノ ビョウリ ソシキガクテキ ケントウ

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説明

当科で臨床的に多形慢性痒疹と診断した,77例の病理組織学的検討を行った.病理組織診断は,虫刺症型反応が52例(67.5%),蕁麻疹型反応が15例(19.5%),海綿状皮膚炎が6例(7.8%),境界型皮膚炎―空胞変性型が1例(1.3%),慢性単純性苔癬が1例(1.3%),瘢痕―表在型が1例(1.3%),偽リンパ腫が1例(1.3%)であった.多形慢性痒疹の病理組織像としては,虫刺症型反応が最も多く見られた.虫刺症型反応とは,真皮上層から中下層の血管周囲にリンパ球,組織球,好酸球,時に好中球で構成される密な炎症細胞浸潤があり,膠原線維間にも同様の細胞が浸潤し,炎症細胞の分布が真皮上層で密,下方へ行くにしたがい粗となる楔状(wedge shape)を呈する,といった特徴的な炎症細胞浸潤様式を示すものを言う.

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