食事により全身の蕁麻疹を伴って耳下腺腫脹を反復した線維素性唾液管炎の1例

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タイトル別名
  • A Case of Sialodochitis Fibrinosa Accompanied by Meal-induced, Recurrent Swelling of Parotid Glands and Urticaria
  • ショクジ ニ ヨリ ゼンシン ノ ジンマシン オ トモナッテ ジカセン シュチョウ オ ハンプク シタ センイ スジョウ ダエキカンエン ノ 1レイ

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抄録

皮膚科領域では報告のない,全身の蕁麻疹を伴った線維素性唾液管炎の1例を報告した.症例:72歳,女性.食事に伴って生じる耳下腺部の腫脹と蕁麻疹をくり返し,ときにアナフィラキシー様症状も出現していた.食餌性アレルギーを疑って精査したが異常はみられず,耳下腺造影で導管の拡張と導管からの線維素塊の排出がみられ線維素性唾液管炎と診断した.唾液中に多数の好酸球がみられたことから何らかのアレルギーによる機序が推測されるが発症機序は不明である.食事中から食直後に耳下腺腫脹を伴う蕁麻疹を生じた場合は線維素性唾液管炎も鑑別に入れる必要があると思われた.本邦では1975年の報告以来自験例を含めて26例の報告があり,自験例は皮膚科領域では最初の報告である.

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