アトピー性皮膚炎の病勢指標としての血清TARC/CCL17値についての臨床的検討

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タイトル別名
  • Serum TARC/CCL 17 Levels as a Disease Marker of Atopic Dermatitis
  • アトピーセイ ヒフエン ノ ビョウセイ シヒョウ ト シテ ノ ケッセイ TARC CCL17チ ニ ツイテ ノ リンショウテキ ケントウ

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抄録

血清TARC/CCL17値がアトピー性皮膚炎(AD)の病勢を示す指標として用いられる可能性について,これまでに用いられてきた血清IgE,LDH,末梢血好酸球数と比較して検討した.血清TARC/CCL17値の平均は213±121 pg/mlであり,正常範囲の上限は,450 pg/mlであった.ADその他の皮膚疾患患者血清で健常者の平均値より有意に高値を示したのはAD,蕁麻疹および炎症性角化症であった.特に,ADで高値を示した.血清TARC/CCL17,IgE,LDH,末梢血好酸球数についてADの重症度における各群の平均値の有意差検定を行ったところ,IgE以外はいずれの群においても有意差を認めたが,特に血清TARC/CCL17で顕著であった.また,SCORADの変動はLDH,好酸球数に比べて血清TARC/CCL17の方がより一致していた.これらのことから血清TARC/CCL17値はADの皮膚病変の程度を非常によく短期的に反映する指標であることが示唆された.

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