多発性グロムス腫瘍

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  • タハツセイ グロムス シュヨウ

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説明

主に爪下に発生する有痛性腫瘍に就ては一世紀以上前より関心が持たれ,かなりの報告を見ている.併しその発生由来は1924年Massonが組織学的検索により究明するまで不明であつた.彼は正常指の連続切片により,それまでも存在の知られていた動静脈吻合の特殊構造を始めて明らかにし,この構造と腫瘍の著しい類似性に着目,腫瘍がこの動静脈吻合より由来するものと考え,動脈脈吻合をglomus neuromyo-arteriel,腫瘍をangioneuromyome arteriel或はtumeur glomiqueと呼んだ.彼は始め爪下のみに見られる特殊腫瘍と考えたが,1927年上肢,大腿に発生した4例を報告,その考えを改めた.その後Bailey(glomangiomaと命名),Popoff,Clara等により詳細な研究がなされ,その腫瘍の性格は略々明らかとなつた.その典型例は単発,大きさは経1㎝以下,有痛性で,色は深紅色乃至紫紅色より青色までいろいろ.

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