-
- 風間 みどり
- 東京女子大学大学院人間科学研究科
-
- 平林 秀美
- 東京女子大学
-
- 唐澤 真弓
- 東京女子大学
-
- Tardif Twila
- University of Michigan
-
- Olson Sheryl
- University of Michigan
書誌事項
- タイトル別名
-
- Ambiguous Parenting and Four-Year-Olds' Understanding of Others : A Comparison between Mothers in Japan and the U.S.
- ニホン ノ ハハオヤ ノ アイマイ ナ ヨウイク タイド ト 4サイ ノ コドモ ノ タシャ リカイ : ニチベイ ヒカク カラ ノ ケントウ
この論文をさがす
抄録
本研究では,日本の母親のあいまいな養育態度と4歳の子どもの他者理解との関連について,日米比較から検討した。あいまいな養育態度とは,親が子どもに対して一時的に言語による指示を控えたり,親の意図が子どもに明確には伝わりにくいと考えられる態度である。日本の幼児とその母親105組,米国の幼児とその母親58組を対象に,幼児には心の理論,他者感情理解,実行機能抑制制御,言語課題の実験を実施,母親には養育態度についてSOMAを用い質問紙調査を実施した。日本の母親はアメリカの母親に比べて,あいまいな養育態度の頻度が高いことが示された。子どもの月齢と言語能力,母親の学歴,SOMAの他の4変数を統制して偏相関を算出すると,日本では,母親のあいまいな養育態度と,子どもの心の理論及び他者感情理解の成績との間には負の相関,励ます養育態度と,子どもの心の理論の成績との間には正の相関が見られた。一方アメリカでは,母親の養育態度と子どもの他者理解との間に関連が見られなかった。子どもの実行機能抑制制御については,日米とも,母親の5つの養育態度との間に関連が見出されなかった。これらの結果から,日本の母親が,子どもが理解できる視点や言葉による明確な働きかけが少ないあいまいな養育態度をとることは,4歳の子どもの他者理解の発達を促進し難い可能性があると示唆された。
収録刊行物
-
- 発達心理学研究
-
発達心理学研究 24 (2), 126-138, 2013
一般社団法人 日本発達心理学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680718050432
-
- NII論文ID
- 110009625195
-
- NII書誌ID
- AN10229548
-
- ISSN
- 21879346
- 09159029
-
- NDL書誌ID
- 024644700
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
- Crossref
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可