筋細胞におけるCa<sup>2+</sup>homeostasis研究40年を顧みて

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タイトル別名
  • Review of forty years of studies on Ca<sup>2+</sup> homeostasis in myocytes
  • 筋細胞におけるCa〔2+〕 homeostasis研究40年を顧みて
  • キン サイボウ ニ オケル Ca 2 homeostasis ケンキュウ 40ネン オ カエリミテ

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説明

血清中の遊離Ca2+濃度は-1mMであるのに対し, 筋細胞質遊離Ca2+濃度はこの約1万分の1の低濃度 (-0.1μM) に抑えられている. 刺激により活性化されると一過性に数μMに上昇し, その結果筋収縮や代謝活性の増加が起る. 本講演では始めにCa2+緩衝系 (EGTA, Ca2+指示薬, トロポニンC, カルモジュリン, パルブアルブミン) の特性を述べ, その意義について概観した. 次にCa2+ポンプ, EP形成のtransient kineticsを筋弛緩速度との関連において論じた. 最後にCa2+遊離チャネルであるリアノジン受容体についてのわれわれの最新の研究成果を紹介し, RyR1はCa2+誘発性Ca2+遊離CICRのゲインが低く抑えられており, CICRは骨格筋の生理的Ca2+遊離には殆んど寄与していないこと, 悪性高体温症を起す変異RyR1はCICRのゲインが脱抑制されていることを示した. 心室筋多細胞系でのCa2+ waveの研究が不整脈発症機構解明に新しい展望をもたらすことを示した.

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参考文献 (10)*注記

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