書誌事項
- タイトル別名
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- EFFECTS OF KENDO PRACTICE ON HEARING
- シュウカンテキ ナ ケンドウ ノ ジッセン ガ チョウリョク ニ オヨボス エイキョウ ニ カンスル ケントウ
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説明
目的: 一般的に健常者が聴力障害を引き起こす要因としては, 加齢, 騒音, 衝撃, 疾病などがあげられる. しかし, 剣道などのスポーツ活動によっても聴覚障害が引き起こされる報告がされている. そこで今回, 習慣的な剣道の実践が聴力に及ぼす影響について, 大学生を対象とした実態調査と追跡調査から検討を行った. 対象および方法: 男子大学生237名 (一般学生120名, 剣道実践学生117名) を対象とし, 純音聴力検査を行った. また剣道実践学生13名を対象に, 純音聴力検査と耳音響放射検査を用いて2年間にわたり追跡調査を行った. 結果: 聴力障害が出現したのは, 一般学生は120名のうち4名, 剣道実践学生は117名のうち32名であった. 障害がみられた周波数は, 一般学生の4耳はすべてが8kHzで出現していたが, 剣道実践学生は0.5kHzから8kHzまで広範囲にわたり, 2周波数域あるいは3周波数域以上にわたる障害もみられた. 剣道実践学生の追跡調査では, 0.5kHz, 1kHz, 2kHzで有意にレベルの低下がみられた. またDPOAEのDPレベルでは3kHz, 4kHz, 5kHz, 6kHzで有意に低下がみられた. 結論: 純音聴力検査では, 長期の剣道実践による騒音と衝撃が周波数域1kHzから4kHzを中心として聴力に影響を及ぼしていると考えられた. しかし空間的余裕や環境整備により, 騒音の影響を軽減できる可能性が示唆された. また耳音響放射検査は, 聴力変化の早期評価の指標となりうることが推察された.
収録刊行物
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- 順天堂医学
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順天堂医学 58 (6), 512-517, 2012
順天堂医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680723310208
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- NII論文ID
- 40019548599
- 130004712290
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- NII書誌ID
- AN00113194
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- ISSN
- 21882134
- 00226769
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- NDL書誌ID
- 024201329
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可