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- 三村 敏子
- 順天堂大学医学部 (生化学)
書誌事項
- タイトル別名
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- Local Conformational Changes of the Myosin Molecule Induced by Mg<sup>2+</sup> and ATP
- マグネシウム イオン オヨビ ATP ニヨル ミオシン ブンシ ノ ビサイ ナ
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説明
トリプシン消化という手段を用いて, Mg2+および基質ヌクレオチドによるミオシン分子の構造変化を, ATPase活性変化および消化生成物のカラムクロマトグラフィ\超遠心分析・ゲル電気泳動により解析した. その結果, 1) トリプシン消化の初期には, 活性測定時に二価金属イオンが存在する条件下では, ミオシンATPase活性は活性化を示し, 消化の進行とともに失活するという二相性を示した. 2) Mg2+はATPase活性中心でのペプチド鎖切断を軽度に促進した. ATP, ITPはこのMg2+効果を著しく強めた. 3) ATPase活性中心の切断の程度とは無関係に, アクチンによるMg2+-ATPaseの活性化は消化の進行とともに急激に消失した. Mg2+-ATPの共存はこれをわずかに促進した. 4) ミオシンのアクチンG→F転換促進能はトリプシンに対し強い抵抗性を示した. Mg2+-ATPはこのG→F転換能を保護した. 5) Mg2+不在下のトリプシン消化ではHMMから直接サブフラグメント (Sub) -1とSub-2が作られるが, Mg2+存在下ではSub-1の生成が起こりにくいことがクロマト的に示された. 以上の結果から, トリプシンによるミオシン分子中の切断点とその付近のMg2+およびヌクレオチドによる高次構造の変化について考察した.
収録刊行物
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- 順天堂医学
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順天堂医学 22 (3), 297-309, 1976
順天堂医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680724509952
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- NII論文ID
- 130005057917
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- NII書誌ID
- AN00113194
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- COI
- 1:CAS:528:DyaE2sXhvVCku78%3D
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- ISSN
- 21882134
- 00226769
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- NDL書誌ID
- 1728124
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可