ゼザンヌの「円筒,球,円錐」とキュビスム

書誌事項

タイトル別名
  • “Cylinder, Sphere, Cone” in Cézanne and Cubism
  • セザンヌの「円筒,球,円錐」とキュビスム : 芸術における図法と空間意識
  • セザンヌ ノ 「 エントウ,タマ,エンスイ 」 ト キュビスム : ゲイジュツ ニ オケル ズホウ ト クウカン イシキ
  • “Cylinder, Sphere, Cone” in C^|^eacute;zanne and Cubism
  • Projection and its Spatial Consciousness in Art
  • 芸術における図法と空間意識

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抄録

本研究は,これまで芸術の解釈で一般的であった作品批評によらず,芸術を人間意識が含まれた現象として扱うことで,作品が構造化される仕組みを明らかにしていくものである.ここでは,立体と平面を次元の観点で対照的に捉えるのではなく,両者の間に働く機能に注目することで,その関係を総合的に捉えた.空間の2次元化は投影の典型的機能であり,それが伝統的に絵画の構造を決定してきた.その機能をふまえ,セザンヌの絵画論に端緒を持つキュビスムの構造が,本質的に絵画の条件を超え,実空間及び立体と等しいことを明らかにする.本稿はそこよりさらに,実空間のうちに働く時間についても言及し,近代芸術の理念に関する解釈にも展望を示す.

収録刊行物

  • 図学研究

    図学研究 47 (2-3), 25-35, 2013

    日本図学会

参考文献 (20)*注記

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