オントロジーに対応した電子カルテ入力支援システムと医療現場での音声入力実験

書誌事項

タイトル別名
  • Voice Entry System for Electronic Medical Records Based on Ontology and the Voice Input Experiments

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説明

本研究では,オントロジーの性質をもつ医学用語集に対応した電子カルテのシステムと音声認識エンジンを統合し,音声認識により電子カルテのデータ入力を支援するシステムの開発を進めている.このシステムは,医療現場を想定した実環境での使用を目指しており,これまでの研究で音声認識を用いる入力部において雑音が大きな問題となることがわかった.本研究では実環境の使用を想定し,NTT西日本高松診療所の内視鏡検査室での環境音を録音し,雑音を付加した音声ファイルを用いて音声認識実験を行った.実験の結果,S/N比が26[dB]から40[dB]までは雑音を付加しない場合と同程度の認識率があるが,20[dB]を超えると雑音による認識誤りが増加することが分かった.入力部で20[dB]程度まで雑音を抑制して音声認識エンジンに渡すことにより,安定してカルテ入力が可能であることが分かり,今後はノイズ除去手法と合わせてレポーティングシステムの実用化を目指していく.

収録刊行物

  • 医療情報学

    医療情報学 32 (2), 73-81, 2012

    一般社団法人 日本医療情報学会

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