イタリアンライグラスとローズグラスの不耕起連続栽培に関する研究 : 第4報土壌の粗密がイタリアンライグラスLolium multiflorum LAM.の生育収量に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Establishment of Italian Ryegrass-Rhodes Grass Pasture by Sod-sowing Method : 4. Influence of Soil Compaction on Growth and Yield of Italian Ryegrass, Lolium multiflorum LAM
  • 土壌の粗密がイタリアンライグラスLolium multiflorum LAM.の生育収量に及ぼす影響
  • ドジョウ ノ ソミツ ガ イタリアンライグラス Lolium multiflorum LAM. ノ セイイク シュウリョウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

不耕起連続栽培を行なう場合に予想される問題点を解明し,本栽培法を確立するための基礎資料を得ようとして,土性を異にする火山灰土壌(土性L,SiL)で,トラクタによる表層踏圧によって人工的に土壌粗密処理(粗,中,密)を行ない,イタリアンライグラスの生育反応を調査した。その結果,土壌孔隙,容気量,根系分布などからみて密区でも土壌の通気性不良および硬度の増大による生育阻害はなかったものと判断された。また密な区ほど表層土の有効水分量は多い傾向が認められ,イタリアンライグラスの生育に有利に作用したと予想されたが,生育収量には両土壌とも土壌の粗密による差が認められなかった。ローズグラスのように土壌の緊密化が増収に結びつかなかったのは,イタリアンライグラスの生育期が比較的低温で土壌の硝化作用が遅く,硝酸態窒素による溶脱の度合が少ないために,表層での土壌粗密による無機態窒素量に差が少なかったことなどによるものと推察した。以上の結果から,不耕起栽培を連続しても土壌の緊密化がイタリアンライグラスの生育を阻害することはないと考えられる。

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