ルーメン内分解性の異なる補助飼料の給与がサイレージを摂取した山羊の窒素利用性に及ぼす影響

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  • Nitrogen Utilization of Goats Fed Silage with or without Supplements Having Different Rumen Degradability

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抄録

とうもろこし,大麦およびビートパルプというルーメン内分解性の異なる補助飼料の給与が,サイレージを摂取した山羊の窒素利用性に及ぼす影響について検討した。イタリアンライグラスより調製した予乾サイレージと各補助飼料を4:1(乾物比)の割合で混合し,ルーメンフィステルを装着した山羊4頭に給与して消化試験を実施した。対照区にはサイレージのみを給与し,補助飼料給与区には尿素を与えて窒素摂取水準を等しくした。予乾サイレージのpHは4.72であり,NH_3-N (%total-N)は16.7%と高い値であった。ルーメン内における乾物の可溶性区分割合は,とうもろこし,大麦およびピートパルプがそれぞれ58.0, 26.8および-1.25%であり,分解性区分の分解速度はそれぞれ0.042, 0.107および0.099h^<-1>であった。対照飼料に比べ,とうもろこしを給与すると乾物および有機物の消化率が,また大麦を給与するとヘミセルロースの消化率が有意に高くなった。尿中のアラントイン排泄量は補助飼料の給与により増加したが,有意差は認められなかった。飼料給与後のルーメン内NH_3-N濃度および保留窒素量も給与飼料による有意な違いが認められなかったが,本実験では,大麦を給与すると窒素の損失量が多い傾向にあった。

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