黒ボク土下層の酸性がアルファルファとオーチャードグラスの施肥窒素吸収・生育収量におよぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- The Effects of Subsoil Acidity of Andosols on the Growth and Nitrogen Uptake of Alfalfa and Orchard Grass
- クロボクド カソウ ノ サンセイ ガ アルファルファ ト オーチャードグラス
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説明
耐酸性の弱いアルファルファは弱酸性下層土の蔵王土壌では正常な生育を示すが,強酸性下層土の川渡土壌ではA1の過剰障害が起こり,下層土への根張りが著しく制限された。これに対して,耐酸性の強いオーチャードグラスは両土壌で,正常な生育を示した。秋播栽培では,基肥窒素は容易に硝酸イオンとなり降雨によって下層土ヘ一方的に移動した。その結果,下層土への根張りが制限された川渡区のアルファルファは著しい窒素欠乏症を示し,その収量は蔵王区の2割であった。これに対して,春播栽培では蒸発散量が多く,窒素が生育の制限因子となることはなかった。しかし,下層土への根張りが悪い川渡区のアルファルファは水分ストレスを示し収量は蔵王区の6割弱となった。一方,下層土への根張りが充分なオーチャードグラスの収量は,秋播,春播栽培とも両土壌間で大きな違いはなかった。秋播栽培の基肥窒素利用率は,下層土への根張りを反映し,アルファルファの川渡区で5.3%,蔵王区で28.2%,オーチャードグラスの川渡区で46.2%,蔵王区で79.4%であった。これに対して,追肥窒素利用率はアルファルファの川渡区で44.6%,蔵王区で65.0%,オーチャードグラスの川渡区で79.1%,蔵王区で84,7%と基肥窒素利用率よりも高く,土壌間差も小さかった。一方,春播栽培の基肥窒素利用率は51〜64%の範囲にあり,土壌および草種間で大きな違いはなかった。吸収窒素を由来別にみると,アルファルファでは約8割,オーチャードグラスでは約6割が土壌(固定窒素を含む)由来であり,黒ボク土の地力窒素の重要性が示唆された。また,基肥由来窒素の吸収量は少ないが,生育初期における重要陸が明らかとなった。以上のことより黒ボク土における牧草の窒素吸収と生育収量は下層土の酸性状態と密接な関係にあり,草地における下層土の土壌改良が重要であると指適された。また,混播草地の豆科率低下に下層土酸性が関係していることが推察された。
収録刊行物
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- 日本草地学会誌
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日本草地学会誌 30 (3), 255-263, 1984
日本草地学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680730507648
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- NII論文ID
- 110006466569
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- NII書誌ID
- AN00194108
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- ISSN
- 21886555
- 04475933
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- NDL書誌ID
- 3023089
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可