ギニアグラスのアポミクシスと有性生殖系統のRAPD解析

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  • RAPD Analysis of Apomictic and Sexual Lines in Guineagrass(Panicum maximum Jacq.)

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抄録

ギニアグラスにおいてアポミクシスと有性生殖の生殖様式をRAPD解析を用いて同定することを試みた。供試材料は, 同質四倍体アポミクシス品種の「ナツカゼ」, 「ナツユタカ」および導入系統「Ku5954」と同質四倍体有性生殖系統の中間母本「農1号」, さらに二倍体有性生殖系統の「GR297」および「GR297」と同質四倍体アポミクシス品種「ガットン」を交配した三倍体個体の後代を用いた。使用した16種類のプライマー(オペロン社RAPDプライマー)のうち, 8種類のプライマーで良好なRAPDバンドパターンを得た。このRAPDバンドパターンから, アポミクシスを判定することができた。すなわち, 供試したアポミクシス品種・系統は, 品種・系統ごとに異なるバンドパターンが得られたが, 品種・系統内の個体間ではバンドパターンが全く同一であった。一方, 有性生殖では, 個体間, また系統間で異なるバンドパターンが得られた。また, 供試した三倍体個体の後代は, 同一のバンドパターンが得られたため, 三倍体個体はアポミクシスであると推定された。細胞学的手法を用いて行った胚嚢分析の結果は, RAPDのバンドパターンによる結果を裏付けるものであった。この結果は, RAPD解析がアポミクシス生殖様式を推定する手段として有効であることを示している。

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