バヒアグラス(Paspalum notatum Flugge)放牧草地におけるエネルギーと物質の流れにおよぼす家畜の排糞の影響 : IV.生産者をつらぬくエネルギーの流れ

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Cattle Dung Deposition on Energy and Matter Flows in Bahiagrass (Paspalum notatum Flugge) Pasture : IV. Energy flow through the producer
  • バヒアグラス(Paspalum notatum Flugge)放牧草地におけるエネルギーと物質の流れにおよぼす家畜の排糞の影響-4-生産者をつらぬくエネルギーの流れ〔英文〕
  • バヒアグラス Paspalum notatum Flugge ホウボク ソウチ

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抄録

ホルスタイン育成牛が輪換放牧されるバヒアグラス草地に,6月(JD区)と8月(AD区)に人為的に糞を置いた。JDおよびAD区の糞を置いた場所とその周辺における生産者をつらぬくエネルギーの流れは,糞を置かなかった場所(ND区)に比べ,次のような変化を示した。(1)JDおよびAD区の糞を置いた場所では,糞を置いた直後の期間に,糞に覆われることによる植物体地上部の枯死・脱落を反映し,ND区よりもリター生産量が増加した。しかし,これらの場所でも一次純生産量は低下せず,バヒアグラスが糞の被覆に対して高い抵抗性をもつことが明らかになった。(2)AD区では,糞を置いた直後の期間に,植物体蓄積量の増加により,ND区よりも一次純生産量が上昇する傾向を示した。これは,主として,葉身窒素含有率の増加よりも,葉面積指数の増加によるものと考えられた。(3)JDおよびAD区の一次純生産量は,冬を越した翌年になると,植物体蓄積量とリター生産量の減少により,ND区より低下した。AD区については,増加した立枯が光を遮ることによる光合成の低下と,増加した非同化器官による呼吸の増加が主な原因と考えられた。しかし,JD区についての理由は不明であった。

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